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ダックスレスキュー

2011年9月、保健所引き取り当日に飼い主よりダックス25頭を緊急レスキューし、
多数の他団体様のご協力により保護・里親探しを行いました

ハミィちゃんの毛色は障害の出やすいと言われる『ダブルダップル』ですが
ハミィちゃんは保護中、完全に聴力を失ってしまいました。

ハミィちゃんを保護した事から『ダブルダップル』の障害について
多くの方に知って頂く事がとても重要だと思いました。

以下、ダブルダップルについて是非お読み下さい。
まず皆さんが知る事により変えて行かなければなりません。

『ダブルダップル』は一部の悪質なブリーダーや珍しいもの好きな人の間で、
『レアカラー』とされ注目されているようですが、本来ならば『絶対に繁殖してはいけない毛色』です。
ダブルダップルは重大な色素欠乏により生まれる致死遺伝。
母犬の胎内で育つ過程で、視覚や聴覚の形成にとても重要な色素が極度に乏しいため
ダブルダップルの胎児の約半数は形成不全で流産や死産…
無事に生まれたとしても成長過程で死んでしまったり、
育っても視覚や聴覚の障害を持つ子が殆どだと言われています。
盲目・無眼球（小眼球）症、難聴などなど…

また幼少期は大丈夫だった視覚や聴覚が段々と低下していくというケースもあり、
ハミィちゃんもその類で１歳を過ぎていた保護時、保護してから僅か数ヶ月の内に聴力を完全に失いました。

ダブルダップルは、その名の通りダップル同士の掛け合わせで産まれますが、
気を付けていただきたいのは“一見ダップルではない毛色の子も、実はダップルである”（隠れダップル）可能性があるということ。
この隠れダップルがまさに、ハミィのお母さんであるリブなのです。
リブの毛色は一見すると薄いレッドに見えますが、右目にブルーの斑が入り
身体の毛もよくよく見ると僅かな白い毛が所々に存在しています。
これらが隠れダップルである証拠であり、何よりリブからハミィが産まれたのですから間違いありません。
（隠れダップルは個体によって目の斑は入らない子もいて、身体に入った白い毛も目立たず分かりづらい子が多いです。）

たとえ血統書があったとしても、生後１～２ヶ月の頃の見た目の色で血統書申請をしてしまうため、
本当はダップルが入っていたとしても、見た目がレッドならレッド、クリームならクリームと表記されてしまうのです。

カラーバリエーションが多い犬種ほどこういった掛け合わせの問題から
色素欠乏による疾患を抱えて産まれて来る子が多いです。
これはまさに『人間が作り出した疾患』であり『防げるはずの疾患』でもあります。

何も知らない一般の素人繁殖や、レアカラーを売りにする悪質なブリーダーにより
こういった因子を持つ血筋が日本中あちこちに溢れてしまっています。

知識の無い素人繁殖ほど恐ろしいものはありません…
「うちの子に子供を産ませたい」安易な気持ちだけで可哀想な子を殖やさないで下さい。

ダブルダップル等を平然と販売するブリーダーやペットショップがありますが一般の皆さんが知ることで、
周囲に呼び掛け、防ぐことで素人繁殖は減りますし、需要も無くなりわざわざダブルダップルを作ろうという悪質なブリーダーも、
平然と販売するショップも減ることに繋がるはずです。

こういった障害を生む危険な掛け合わせは、ダップル同士だけではありません…。

どうか皆さん、レアカラーや希少種という言葉に騙されず、
何故レアなのか？何故珍しいのかを考え、ネット等で調べてみて下さい！！
少し調べてみるだけで沢山の情報が得られるはずです。

■私達はレスキューでハミィちゃんを保護した事により、この子を幸せにする事と
ハミィちゃんの様に防げる筈の障害を負ってしまう子が居る事を広く皆様に知って頂く事が大変重要な事だと思っております

■ハミィちゃん、里親決定致しました。

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